駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第9試合・Sライト級6回戦/●池田俊輔[角海老宝石勝又](2R0分18秒TKO)大崎丈二[ウォズ]○

1Rから池田は決め手のフックを連発するが、いかんせん精度が悪い。大崎はその攻めを冷静に捌きつつアウトボックス。明確な有効打は無いもののジャブで細かくポイントを稼いで失点を許さない。そして2R早々、大崎の右フックが完璧なクリーンヒット! 脳をしこたま揺らされた池田は、立ったまま失神する映画のワンシーンのような倒れ方で、スローモーションを描きつつ前のめりにキャンバス上に突っ伏した。ノーカウントのレフェリーストップのためルール上はTKOだが、10どころか100数えても起き上がれないようなディープインパクトだった。
危険な相手を前にした際の、大崎の危機管理能力と集中力の高さを再確認させられた試合。1Rの3分間を確実なディフェンスとアウトボックスで魅せたかと思えば、2R早々に一撃必殺。本来なら三賞に名を連ねてもおかしくないパフォーマンスで、これは西軍惨敗のとばっちりを受けた格好か。