駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

今日発売の「ボクシングマガジン」6月号

第一感は「なんて露骨な」という驚きでした。次の瞬間には「あぁ、編集部の人たちも駒木と同じ気持ちなんだろうな」という気持ち。多分これは駒木の思い上がりではないと思います。


だって、表紙はイーグル京和でもオスカー・デラホーヤでもなく、先月に試合が終わってる長谷川穂積ですよ。で、キャッチコピーが「長谷川穂積こそ真実の世界最強!!」。その上、世界タイトルマッチをさておいて巻頭特集まで組んじゃって。「こそ」とか「真実の」とかいった部分が誰との対比で使われているかを想像すると……でしょう?(笑)。
その後のカラーグラビアも、イーグル×マヨール、ポンサクレック×中広の世界戦2つは良いとして、次に鬼塚×越本対談を持って来るのもちょっとおかしい。で、その後にデラホーヤの復活劇を挟んで、最後の最後で「亀田の日」を兄3ページ+弟1ページ。兄貴の方の前2戦の採り上げられ方が世界戦に準じる大きさだっただけに、この扱いは“当社比”で言えばかなり寂しいわけで。
しかも、レポートや技術評も読んでみると、相当に婉曲的な表現を使っているものの、亀田兄弟とTBSの礼賛報道に対して、かなり批判的な事を書いています。増田茂さんの技術評なんて「亀田のパワーを際立たせた絶妙のマッチメイク」なんてタイトルで、今回の相手のカルロス・ファハルドを「力量的にはカルロス・ボウチャン級、相性込みで言えばワンミーチョーク並の相手」と言い切っちゃってる歯切れの良さ。うわー、増田さんとあろう方が公共の媒体で駒木ハヤトみたいな事いっちゃってると、驚いてしまいました(笑)。


専門誌なんて(業界との関係維持のために)奥歯にモノを挟むのが商売みたいなもんですが、奥歯にモノを挟んだままでもここまで出来るものなんですね。まぁそれだけ「長谷川の防衛戦が後楽園ホール」というニュースが衝撃的だったという事なんでしょう。
どうやら本当にボクシングの逆襲は始まろうとしているようです。「亀田」の2文字を使わなくてもボクシングを盛り上げていく方法、業界の内外から一生懸命考えて、そして実行に移していきたいですよね。