駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第5試合・バンタム級4回戦/●美馬翔太[尼崎亀谷](2R1分23秒KO)白川勇作[金沢]○

この試合は両者デビュー戦。
1R。両者なかなかのスピードを披露して潜在能力の程をアピールするが、デビュー戦の悲しさか全体的にぎこちないムーヴとパンチ。互角の攻防が続いたが、ラウンド後半になって守備力上位の美馬が優勢に立ち、右の強打でクリーンヒット、有効打を量産して優勢に立つ。
2R。ラウンド序盤は美馬の右ショートが有効に働いていたが、クロスレンジの打ち合いで白川の右フックがクリーンヒットし、美馬はしたたかに効いてダウン。ここは何とか踏ん張ってカウント8も、まともな状態に立ち直れず、白川の猛攻を浴びてレフェリーストップでKO裁定。
白川は金沢ジムの若手に多いディフェンス面の拙さが目立つ選手。身のこなしやステップワークのスピードには見所があるが、とにかく危なっかしい。今回は逆転KO勝ちとなったが、今度いつ逆の立場に回ってもおかしくない。ところが当の白川本人は相手をナメてかかるような所があって、それを自覚していない様子。さぞかしトレーナーの皆さんも頭が痛いことだろう。
敗れた美馬は、ガードを固めて相手の弱点を確実に突く堅実な攻めで見せ場を作ったが、パンチの精度に今一つ欠けて攻めあぐみ、地力下位の相手に逆転負けを喫した。1RのチャンスをKOに繋げられなかったのが直接の敗因という事になるのだろう。