駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第2試合・Sバンタム級4回戦/●山岡豊[大阪帝拳](判定0−3)大島正規[大鵬]○

両者戦績は山岡が未勝利2敗、大島が未勝利2敗3分。山岡は今年4月のデビュー戦と8月と連敗スタート。大島は05年2月以来1年10ヶ月ぶりの再起戦。
1R。クロス〜ショートレンジの打撃戦。フック中心の連打を圧力かけつつ強引に見舞う攻防戦。大島→山岡→大島と主導権が移動し、それぞれがペースを握った際に有効打を奪う展開。
2R。このラウンドもクロスレンジの打撃戦。接近し過ぎてやや膠着気味の中で攻守入れ替えつつロープに相手を詰めてはフック系の強打を打ち込む。大島が要所でショートアッパーこじ入れてヒット数で小差リードを奪ったか。
3R。膠着気味の乱打戦へ。クリンチしつつ窮屈そうに手数を振るう展開。その中で、やはり大島がヒット数で小差優勢に立つ。山岡はバテ気味で手数も減って来た。
4R。膠着戦。山岡が苦し紛れ気味に頭から突っ込んでゴチャついた展開になるが、大島が距離を開いた時に連打を放って明確な手数とヒットを重ねた。試合終了直前には連打をヒットし、ポイントアウトを明確とする。
公式判定は北村、宮崎、洲鎌の3者いずれも38-37で大島を支持。駒木の採点は「A」40-36「B」40-37で大島優勢。
大島は体の動きに乏しいディフェンスがいかにも甘く映るが、長期ブランクでキレが鈍っていたか。今日の動きは4回戦並クラス。相手のクリンチに苦しみつつも、攻撃の精度の差をヒット数に反映させた。各ラウンドの優勢が小差〜微差だったために点差は競ったが、内容的には完勝。
山岡は4月の試合を観戦した際は「ひ弱なアウトボクサー」という印象を持ったが、今日はファイター気味の戦法を選択。だが攻守の正確性とスタミナなど課題が山積。今日の動きを見る限りでは3連敗も致し方なし。