駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1試合・Sライト級契約ウェイト(63.0kg)8回戦/○高瀬司[大阪帝拳](2R0分33秒TKO)安達寿彦[岐阜ヨコゼキ]●

高瀬はB級デビューから3勝(2KO)無敗の戦績。高校時代はインターハイ出場などの実績を残し、昨年9月にプロデビュー。初めの2戦はタイ人相手の試合でプロの水に慣れる事に専念していたが、今年2月にプロ叩き上げの4勝無敗ホープ・巴山宏知[正拳]との6回戦を制して実力の確かさを大いにアピールした。今回は中日本地区からA級選手を迎えて初の8回戦。地道かつ着実にステップアップを図っている。
安達は9勝(3KO)3敗。デビュー以来4回戦で6連勝。05年に出場した新人王戦は、いきなりの中日本決勝で小出大貴[緑]に敗れてしまうが、その後は6回戦を連勝でクリアしてA級昇格までは順調な出世街道を歩んで来た。しかし8回戦では3戦してインドネシア人に1勝を挙げたのみで、近況やや停滞気味か。今回は日本ランカー川瀬昭二[松田]に挑戦し、9RTKOに敗れて以来のリング。
1R。リング上に円を描くように足を使う安達に対し、高瀬は圧力かけつつ左ジャブ、フック、右ストレートでヒット連発。安達もワン・ツーや左ボディで反撃するが、高瀬はこれを概ね捌き切って、逆にストレートやボディブローで有効打、クリーンヒットを追加してゆく。
2R。安達はワン・ツーで先制するが、高瀬がすぐに猛逆襲。ワン・ツー連打、ボディフックを上下に散らした攻めで安達を後退させ、ロープに詰めてストレートを次々とクリーンヒット。安達は無抵抗で被弾する危険な状態となり、レフェリーストップとなった。
高瀬が攻撃力の差を見せ付けて圧勝。ハンドスピードや動きのキレは、いかにもノーランカーのA級選手といった感じだが、攻撃の精度は高く、今日のレベルの相手なら十分武器になる。
安達は足を使ってリズムを刻む作戦だったが、相手に圧力をかけられて潰され、更にガードの緩い所を咎められて一方的に攻め込まれた。今日の試合振りを見る限り、8回戦では先行きは厳しそう。