駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部「ドラマチックボクシングCHAMPION'S ROAD」(大鵬ジム・大阪帝拳ジム共催)

昼の部は大鵬ジム主催興行。ジム頭の健文・KID・トーレスは一旦試合が内定したもののキャンセルとなり欠場。今回のメインはこれまでセミセミ前を主戦場にしていた上原裕介を抜擢し、兵庫県尼崎出身で現在は東京に住む06年度フェザー級日本新人王・加治木了太[協栄]を招いてノンタイトル10回戦を行う。これまで二線級ノーランカーとの試合を専らにして来た上原にとっては、プロ入り最大の試練であると同時にランキング圏内へ飛び込む飛躍のチャンスでもある。下馬評不利は否めぬが、地元の利も活かして波乱の立役者となりたいところ。
その他、日本ランク再挑戦へ向けてハイペースの助走を続ける大鵬ジム中堅の一角・中井五代が出場するセミファイナルなど、全7試合42Rのラインナップ。昨年の8月興行が健文×三谷の日本王座決定戦だった事を考えると、やや寂しさも募るが、痒い所に手が届くマッチメイクは「佳作の小品」と評するに相応しい“作品”である。
しかし、健文×三谷から1年経って、この両者の間に開いた差の大きさはどうだろう。強豪相手に揉まれ揉まれている三谷に対して、健文はこの1年でタイ人相手に僅か2戦。ランキングは日本6位をキープしてはいるものの、すっかり影の薄い存在となってしまった。まだ年齢的にもプロキャリア的にも若いのだから、取り返しのつく内に本腰を入れて再浮上を目指してもらいたいのだが……。