駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第1試合・Sフェザー級契約ウェイト(58.5kg)4回戦/●松見一紀[大鵬](判定1−2)大谷康晴[クラトキ]○

両者戦績は松見1勝(1KO)無敗、大谷は未勝利1敗。松見は5/23に勝利で、大谷は6/17に敗戦で、それぞれデビュー。明暗分かれた緒戦を経て今回共にプロ2戦目。
1R。ショートレンジでフック中心の乱打戦。松見が圧力強く、先手でヒット重ねて優位に立つが、大谷もラウンド後半から懸命に踏ん張って手数浴びせ、これをヒットに繋げていって形勢挽回。
2R。大谷がラウンド序盤からフック攻勢でヒットの山。後半に入ってややオープンブローが目立ったが数的優位を確保。松見は後半から圧力強く手数集めるが、インパクト不足で挽回までは?
3R。松見が圧力かけて手数振るうも一本調子でクリーンヒットを稼げず。大谷は視覚、聴覚に響く左で攻めて逆襲。ラウンド終盤、松見はロープに詰めて一気の猛攻で再逆転を窺う。
4R。松見がラウンド序盤にアグレッシブな攻めを見せたが仕留め切れず。大谷は再び強打攻勢に出て松見の顔面を跳ね飛ばす。松見も粘り強く戦い、圧力を絶やさなかったが……
公式判定は原田39-37、松永39-37(以上、大谷支持)、北村40-36(松見支持)のスプリットで大谷。駒木の採点は「A」39-37「B」40-38で大谷優勢。北村副審の採点は松見の攻勢点を重視したものだろうが、それにしても上下6点のスプリットには驚くほか無い。
大谷がデビュー戦以来のアグレッシブさに強打をミックス出来るようになって来た。相手の圧力に苦しめられたがインパクトのあるヒットを見舞ってポイントを取り切った。4回戦なら五分程度の勝率を維持できようが、ナックルを正確に当てるよう心掛けて欲しい。
松見は圧力強く、アグレッシブに手数繰り出すもパンチにインパクトが欠けていてクリーンヒット不足。攻め方、パンチの打ち方に強弱のメリハリが欲しいところ。地力そのものは勝者と互角のはずだが。