駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第8試合・ミドル級10回戦/○鈴木哲也[進光](2R0分51秒TKO)森広和義[広島三栄]●

鈴木は17勝(12KO)7敗の戦績で、現在はミドル級でOPBF5位、日本2位のランカー。99年にデビュー、3連勝から00年度新人王戦(Sライト級)に挑むも2回戦敗退。翌01年にはウェルター級で再挑戦するが、西日本決勝で丸元大成[Gツダ]に敗れる。再起後は6回戦を連勝でクリアし、スムーズにA級昇格。だが03年までは3勝3敗と苦しい星勘定が続く。それでも04年、05年には韓国・タイ人中心ながら5連勝してキャリアを積み、06年には板垣俊彦[木更津GB]が保持していた日本ミドル級王座に挑戦する(判定負け)。再起後はタイ人相手に連勝するが、今年4月には前WBF王者という経歴のアルメニア人に敗れる不覚。再度のタイトル挑戦への道程を考えると、これ以上は負けられないところだろう。
森広は7勝(3KO)3敗。03年、いきなり西部日本ミドル級新人王戦決勝でデビューするも敗退。1勝を挟んで04年に再挑戦し、西部日本決勝、西軍代表戦と連勝して全日本決勝へ進出したが、現日本1位の鈴木典史[ピストン堀口]に2RTKOで惨敗する。未勝利選手相手の再起戦で4勝目を挙げてB級昇格し、その後は地区新人王級選手と連戦して五分以上の成績を残している。今回は初めての日本ランク挑戦。勝てば一気にタイトル戦線に躍り出るが……
1R。中間〜ロングレンジでワン・ツー中心の攻防戦。鈴木は攻守の技術差を見せ付けるようにストレートを上下に散らして手堅くリード。森広も手数が出るが、鈴木と比較すると非力さが目立つ。
2R。鈴木がワン・ツーのクリーンヒットで先制するが、森広も猛然と連打で抵抗。しかし鈴木はここでも冷静にカウンターを決めて森広をダウン寸前に追い込むと、更に追い討ちをかけてレフェリーストップを勝ち取った。
鈴木が実力差を見せ付ける大楽勝。この辺の水準の相手となるとアッサリ決められるようだ。
森広は完全に力負け。ランキング挑戦は時期尚早だったと言わざるを得ない。