駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第3試合・ミニマム級4回戦/○高梨竜平[高砂](3R0分41秒TKO)大前博史[東海]●

両者戦績は高梨2勝(0KO)無敗、大前2勝(0KO)6敗。高梨はアマ時代に実業団と社会人選手権を制したジム期待のホープ。08年度の新人王戦をターゲットに見据え、C級デビューしてこれが3戦目。大前は中日本からの遠征。前回は8月に今期中日本ミニマム級新人王の田村健二[松田]に敗れた試合。
1R。大前はアグレッシブにワン・ツーとフック連打を組み合わせたコンビネーションで攻勢に出るが、高梨は堅実なディフェンスでこれを的確に捌き、逆に鋭いワン・ツーでヒット・有効打連発。左ボディも交えてアマ出身らしいスマートな攻めで優勢。
2R。大前のアグレッシブな連打攻勢を正面から跳ね返す勢いで、高梨が右ストレート、左フックをカウンター気味にクリーンヒット連発して圧倒。ラウンド終盤には大前をしたたかに効かせたが、ここでは追わず。
3R。大前が捨て身の逆襲に出るが、高梨は左フックで次々と迎撃していって逆に大差優勢。クリーンヒット連発で効かせた所で大前のセコンドがタオルを投入してTKO裁定。
高梨は守備とパンチ力、ステップワークと更に強化して、プロ仕様のチューンナップを完全に終えた形。身のこなしは既にA級8回戦で、鋭い右ストレートや左フックもグリーンボーイの域を軽く凌駕している。あと足りないのは強敵相手との対戦経験だけ。来年度の新人王戦の開幕前に6回戦クラスの選手と、出来れば後楽園ホールの前座で一戦交えさせておきたい。
大前も連打の迫力は4回戦上位級で、戦績以上の地力を感じさせたが、今日は相手が悪かったの一言。