駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第7試合・バンタム級8回戦/●シュンスク・サクプンタム[タイ国](1R2分02秒KO)ジェロップ・メルガド[千里馬神戸]○

メルガドは13勝(4KO)1敗2分の戦績で、現在比国Sフライ級3位。05年4月にデビュー。14ヶ月で10戦、デビュー戦の負傷判定を除いて9連勝をマーク。続く比国タイトルマッチで初敗北を喫し、07年2月にはWBCインター王座に敵地・南アフリカで挑戦するが惜しくもドロー。その後は長谷川穂積のスパーリング・パートナーを務めた縁で千里馬神戸ジムに長期滞在。昨年からは輸入ボクサー扱いで千里馬神戸所属となった。来日以来、難波拓人[明石]、川口裕[Gツダ]、松元雄大[Gツダ]と、西日本新人王クラスの日本人選手に3連勝するなど、若手の壁として立ち塞がっている。
シュンスクは自称戦績7勝(2KO)3敗で今回が初来日。
1R。メルカドはシュンスクのムエタイ臭い立ち回りで早々に実力を見切ったか、ガードの甘いボディに的を絞ってヒットを連発し、返す刀で意識の薄れた顔面へ右ストレートを叩き込んで早々に1度目のノックダウン。その後もボディ→右顔面の流れで攻めて、右のショートフックで2度目のダウン。最後は突き倒すような右で3ノックダウンの圧勝。
メルカドが「ムエタイ兼業タイ人の仕留め方」を実演指導するような、実に理に適った攻めで122秒間に3度倒して見せた。この老獪な技術はもっと評価されていい。