駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第8試合・Sウェルター級6回戦/○松元慎介[進光](3R2分06秒KO)丸野琢哉[守口東郷]●

両者戦績は松元12勝(3KO)4敗1分、丸野は6勝(3KO)6敗1分のサウスポー。松元は06年12月の日本Sウェルター級王座決定戦で敗れて以来、1年5ヶ月ぶりの再起戦。丸野は昨年12月に、メインに出場する福森智史との、初戦ドローを経ての決着戦で敗れて以来の試合。
1R。松元はリングの感触を確かめるように、丸野の攻勢を受け止めた上で右の有効打を2発、3発と重ねる。やや消極的な印象だが、単発のダメージブローだけで優勢を確保する辺りは流石。
2R。松元はラウンド序盤からボディへ的を絞り確実な成果。守っても右アッパー1発被弾のみに留めて、後半には丸野の顔面に連打を浴びせ、丸野がラッシュして来ても鮮やかな迎撃でヒットを連発する。
3R。松元は余裕綽々、カウンター狙いでクリーンヒットを奪い、丸野の連打に対しては一枚上のハンドスピードで相殺。更に連打を浴びせると、最後は左右フック連打で完璧なノックダウン。丸野は立とうとするが体がついていかずにカウントアウト。
松元が試合感覚を取り戻す事を第一に考えた、慎重な試合運び。それでも6回戦選手との地力の差を見せ付けてKOの完勝。今日の相手関係なら全ての要素で上位。ランカー同士なら不安視される決定力でも明らかに勝っていた。
丸野は手足のスピードが違い過ぎ、主導権争いや差し手争いから勝負にならなかった。相性的、能力的どちらにしてもミスマッチの謗りは免れまい。