駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

ゴールデンウィーク前夜祭、と称すのが良いだろうか、平日ながら祝日を翌朝に控えた夜、府立第二で高山勝成[真正]の再起ロード第3戦が行われる。タイトルマッチ並の強気なチケット料金設定にも関わらず、後援会と固定ファンを抱えたジム・選手の興行だけに、会場はほぼ満員の状態。頻繁に会場へ通う身として5000円の自由席料金は懐に厳しいが、これだけ需要が満たされているのであれば市場の原理として承服すべきという事なのだろう。
メインは高山が初来日の比国ランカー、マーティング・キラキルを相手に迎えての調整試合。「世界前哨戦」と銘打つには少々物足りない肩書きの相手だが、ここ数年“ガチンコ度”の高いフィリピン人と“アグレッシブ”という言葉を擬人化したような高山との対決とあれば激戦は必至である。
セミには、ここしばらく内容・成績共に低迷気味の元OPBF王者・小松則幸[Gツダ]の再起戦がセッティングされた。格下との敗戦後の再起戦とあって、相手は過去に来日で複数のKO負け経験のあるタイ国王者。何よりも無難な勝利とリスタートが望まれる試合である。
その他、セミ前には金沢ジムの俊英・武市晃輔が以前、高山をも苦しめた東洋ランカー・カスティーリョに挑戦する10回戦、更には強打者・鮫島康治[Gツダ]の復帰戦など、アンダーカードにも魅力的な名前がズラリと並ぶ。4試合行われる新人王予選でも、複数の有力候補が出番を待つ。勝敗の興味という意味では少々物足りないが、だからこそ内容に期待と注目の集まる興行と言えるだろう。


※駒木の手元の採点は「A」(10-9マスト)「B」(微差のRは10-10を積極的に採用)を併記します。「B」採点はラウンドマスト法の誤差を測るための試験的なものですので参考記録程度の認識でお願いします。公式ジャッジの基準は「A」と「B」の中間程度だとお考え下さい。