駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1試合・ミニマム級4回戦/○濱口直哉[金沢](3R1分39秒負傷判定2−0)富永靖浩[ヨシヤマ]●

両者戦績は濱口3勝(1KO)1敗1分、富永2勝(0KO)4敗1分。
1R。富永は露骨に頭を低く下げてフック連打中心の攻勢。相変わらずメクラ打ち気味で乱雑だが、以前に比べてパンチの軌道が的を射るようになっては来ている。しかし濱口はラウンド序盤からアッパー、フック中心にヒット、有効打を連発してアッサリとリードを固める。後半に入ると富永の強引さを持て余して攻めあぐみ、バッティングで右目を負傷、早くもドクターのチェックが長引く。ここで試合を中止すると受傷した濱口が敗者扱いになるため、簡単に終わらせられない。
2R。濱口は出血が酷いが、振り下ろしのフックやアッパーでクロスレンジ乱打戦を終始優位に進める。富永の反撃は単調で雑なまま。
3R。富永は手数を更に増やし、猛烈なショートフック攻勢に出る。ヒット数は少ないが、これには浜口も防戦一杯となる。だがここで濱口に3度目のドクターチェック。既に規定事項とばかりに、すぐに試合中止のサインが出た。
3Rまでの採点で争われた公式判定は宮崎30-28、野田29-28、川上29-29の2−0で濱口。駒木の採点は「A」「B」いずれも29-28で濱口。
濱口が相手のヘディングと猛烈な手数攻めに散々悩まされたが、パンチの精度・威力は明らかに優位で、順当にポイントを押えて負傷判定勝ち。これで早くも決勝進出だが、今日の試合振りでは高梨打倒は厳しいか。
富永はパンチの軌道がマトモになり、一応の前進。だが手数は「打つ」だけで「当てる」意志に乏しく、上を目指すのはまだ厳しそう。