駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1試合・フライ級4回戦/○中村優一[正拳](2R0分12秒TKO)前原隆治[ハラダ]●

両者戦績は中村3勝(2KO)1敗1分、前原3勝(2KO)無敗。
1R。中村が先手で攻勢。ガードの低い前原に右ストレート中心にヒット、有効打の山を築く。前原は主導権を失って苦しい展開だが、カウンターやアッパーで反撃して抵抗する。しかし終了ゴング直前に中村が猛ラッシュでTKO寸前に持ち込み大差優勢。
2R。ラウンド開始間もなく、左目の腫れが酷い前原にドクターチェック。この興行担当のリングドクターでC級審判員でもある松永氏は、指の見え方で視界と視力を確認するような簡易診断を行い、半田主審と協議の上で前原側チーフセコンドの原田会長を呼び寄せて事情を説明し、TKOの裁定を下した。
中村が相手の拙守を突いて序盤からヒットを重ね、負傷TKOを勝ち取った。劇的な技術の向上は窺えないものの、デビュー当時から徐々に体つきも逞しくなり、全体的に力強さが出て来ている。ベスト4の相手は強敵だが、どう立ち回るか見もの。
前原は先手で攻められて主導権を早々に手放す苦しい展開に。持ち味を活かす前に顔面を壊されて完敗。ディフェンスが全く機能しておらず、ここをどうにかせねば新人王戦の再挑戦にしても、6回戦に上がるにしても早晩伸び悩んでしまいそう。