駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部・拳王への道(正拳・金沢ジム共催)

夜の部は正拳ジムの若手育成興行ブランド「拳王への道」。しかし、新人王戦やアウェイでの積極的な活動が目立つ正拳ジム勢、この日は4回戦に2人が出場するに止まり、興行の主役は他ジムのA級選手に譲った形となった。
そんな興行のメインに出場するのは、このところ苦境が続く元OPBF王者の小松則幸[Gツダ]。前回もタイ人選手にギリギリのスプリット判定と、綱渡りの選手生活が続いているが、ここに来ていきなりの大勝負。世界15位のロセンド・ベガ[墨国]を招聘してのチャレンジマッチである。まさに「背水の陣」の一戦、この賭けの吉凶は如何に。
そしてセミは、東洋・日本ランクを獲得して充実著しい金沢ジムの俊英・武市晃輔がWBC下位ランカーに挑む一戦。これに勝てば地域タイトル挑戦も現実的になって来るだけに、勢いに乗ったままチャンスを掴みたい所だろう。
全6試合(計42R)と、試合数こそ少ないが、本来なら府立第2以上のキャパで行うべきバリューの興行とあって、客席は立錐の余地も無い超満員となった。集客力のある選手と魅力的なカードが揃えばベルトは懸っていなくても客は入るという典型例である。