駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

2008-08-03から1日間の記事一覧

第2部総括

何と言っても小松則幸に尽きる、という興行なのだろう。自分の強さと弱さを客観的に把握し、その上で最善の策を徹底するために根本的に改造したアウトボクサー気味の新ファイトスタイルは、“タフボーイ”で鳴らした以前のの小松のそれとは異なるものの、これ…

第2部第6試合・Sフライ級10回戦/●ロセンド・ベガ[墨国](判定0−3)小松則幸[Gツダ]○

ベガは14勝(9KO)3敗の戦績で、現在WBCフライ級14位。96年デビュー。連敗スタートと躓くが、5年のブランクを経て01年に復帰すると12連勝をマークして急上昇。ここまで目立ったビッグマッチの出場歴は無いが、世界ランクに名を連ねている。しかし今回は昨年…

第2部第5試合・Lフライ級契約ウェイト(48.0kg)10回戦/△ボブ・ソラーノ[墨国](10R0分35秒負傷判定0−1)武市晃輔[金沢]△

武市は8勝(3KO)1敗の戦績で、現在日本ミニマム級7位。04年に東日本のドリームジムからデビュー、05年にはミニマム級で新人王戦にエントリーし、東日本新人王タイトルを獲得(全日本決勝は実施されず)。06年8月のA級緒戦ではいきなり元OPBF王者・山…

第2部第4試合・フライ級8回戦/●吉田ファンキー[奈良](判定1−2)久田哲也[ハラダ]○

吉田は6勝(2KO)1敗1分で珍しいスイッチヒッター。06年に本名の吉田雄佑名義でデビュー。同年を2勝無敗1分でまとめ、07年の西日本新人王では準優勝(決勝で高橋優紀[倉敷守安]に1RKO負け)。同年11月には6回戦で再起し、今年4月にも大差判定勝ちし…

第2部第3試合・Lフライ級6回戦/○加藤和之[銚子](判定2−1)町田昌丈[Gツダ]●

両者戦績は加藤5勝(0KO)4敗、町田4勝(1KO)2敗。加藤は東日本の銚子ジムからの遠征。試合は1年ぶり。町田は昨年7月、西日本新人王準決勝戦敗退以来の再起戦。 1R。町田が左の精度高いジャブ、フック中心のアウトボクシングで先手。右ストレートを交え…

第2部第2試合・ウェルター級契約ウェイト(64.0kg)4回戦/○松原勇太[正拳](2R2分09秒KO)陽川清二[陽光アダチ]●

両者戦績は松原1勝(0KO)1敗5分、陽川は未勝利1敗。松原は05年5月の初勝利以来、3年3ヵ月ぶりの復帰戦。所属ジムでは“引分王子”の異名を誇り、なんとあと1引分で1勝のまま6回戦昇格となる。陽川は昨年12月以来の再起戦。 1R。ショート〜ミドルレ…

第2部第1試合・フライ級4回戦/○沖田英志[正拳](判定3−0)森田厳希[ウォズ]●

沖田はデビュー戦、森田は昨年12月にドローとなって以来の2戦目。 1R。沖田がルーキーらしいアグレッシブな手数攻め。攻勢で主導権を奪う。森田もガードを固めつつラウンド中盤には手数を返していくが、要所を抑え切れずに苦しい。 2R。沖田は体を上下…

第2部・拳王への道(正拳・金沢ジム共催)

夜の部は正拳ジムの若手育成興行ブランド「拳王への道」。しかし、新人王戦やアウェイでの積極的な活動が目立つ正拳ジム勢、この日は4回戦に2人が出場するに止まり、興行の主役は他ジムのA級選手に譲った形となった。 そんな興行のメインに出場するのは、…

第1部総括

第1試合を除いて全てフルラウンド判定決着で、最近の西日本地区の興行にしては久々にコッテリした内容になった……といった感じ。 注目の存在は、やはりセミで復活を遂げた川波という事になるだろうか。復調途上といったところだが、再浮上へ向けて足掛かりは…

第1部第8試合・Sバンタム級8回戦/●中井五代[大鵬](判定0−3)丹羽賢史[Gツダ]○

中井は10勝(5KO)4敗2分。03年6月にデビューし、以来、新人王戦などのトーナメント戦には不出場の“裏街道”を選択。04年末までの1年半・7戦でC級を、05年の1年・3戦でB級をクリアした。06年にはタイ国遠征でいきなり世界ランカーのナパーポンと対戦し…

第1部第7試合・ライト級8回戦/○川波武士[大鵬](判定3−0)金丸清隆[正拳]●

昨年12/9の再戦。前回は当時日本ランカーだった川波が、大苦戦の末に金丸を僅差抑えている。 川波は11勝(6KO)3敗1分の戦績。02年にデビュー、連続KO勝利を挙げて03年の新人王戦に挑戦、緒戦を突破するも棄権でリタイヤ。翌04年の再挑戦は初戦でプロ初黒星…

第1部第6試合・フライ級契約ウェイト(50.0kg)8回戦/○中澤翔[大鵬](判定2−1)森栄良平[尼崎亀谷]●

中澤は8勝(1KO)3敗2分のサウスポー。04年デビュー、キャリア序盤は勝ち負けを繰り返す平凡な戦績で、06年の新人王戦もフライ級で初戦敗退に終わる。しかし1階級落として07年の新人王戦で才能開花。5連勝で西軍代表の座を射止めた。だが全日本決勝では判…

第1部第5試合・ライト級4回戦/○堀武晃[井岡](判定3−0)阿部洋太郎[守口東郷]●

両者とも未勝利1敗の戦績。阿部はサウスポー。共に昨年5月にデビュー戦で敗れて以来の再起戦。 1R。両者ガード甘いが、攻めの精度も今イチ。危険なタイミングが度々訪れるも不発弾も多い。阿部が右で有効打連発も、ラウンド終盤に堀が逆襲のクリーンヒッ…

第1部第4試合・ミニマム級4回戦/○松本直樹[大阪帝拳](判定3−0)高橋利幸[ウォズ]●

戦績は両者とも未勝利1敗。松本は5月にアマ出身の本田衛[JM加古川]に、高橋は昨年末に、先の第3試合で勝利した岩橋に敗れている。 1R。松本はセンス感じさせる柔らかい上体の動き。タイミング良く左右の多彩なブローが飛び出す。右ストレートを再三ヒッ…

第1部第3試合・Lフライ級契約ウェイト(48.0kg)4回戦/●川下大輔[オール](判定0−2)岩橋裕馬[森岡]○

両者戦績は川下3勝(2KO)2敗2分、岩橋1勝(0KO)1敗。川下は04年まで「川登大輔」のリングネームでファイトしていた選手。今回が4年ぶりの再起戦。岩橋は今年2月に敗れて以来の再起戦。 1R。川下が前進するところ、岩橋がこれをステップ軽やかに捌きつ…

第1部第2試合・フェザー級4回戦/△柳井育夫[大鵬](判定1−1)片山恵司[大阪帝拳]△

05年西日本新人王戦準V・柳井が2年ぶりに再起。今年5月に初勝利を挙げて勢いづく片山がこれを迎え撃つ。両者戦績は柳井2勝(1KO)3敗2分、片山1勝(1KO)1敗。 1R。柳井はガード固めつつ、左ボディ中心に単発のフック攻勢。パワーで主導権を奪取する。…

第1部第1試合・ミニマム級4回戦/●小杉侑史[井岡](4R1分22秒TKO)藤田大智[守口東郷]○

両者デビューの一戦。 1R。藤田はアグレッシブに追い回しながらの手数攻勢。ヒットも重ねるが、パンチ力は流石にミニマム級相応。頭の位置が動かずガードが空き気味な悪癖も窺え、下がり気味の小杉にジャブ、ストレートを多数浴びてしまう。 2R。藤田の…

第1部・ドラマチックボクシング第33回CHAMPION'S ROAD(大鵬ジム主催)

昼の部は大鵬ジムが年3回程度のペースで開催している定例興行。後援会組織のしっかりしたジムだけに、今回もほぼフルハウスの盛況となった。マッチメイクは今回も相変わらず、極力噛ませを排除したガチ路線。出場選手の顔触れは相変わらず若干地味ではある…

週末の連日昼夜興行、2日目の会場は御馴染みのIMPホール。昼の部には大鵬ジムの定例興行、夜の部は正拳ジムの若手育成興行『拳王への道』に、他ジムからA級選手がゲスト参戦する変則興行が、それぞれ行われる。昼夜合わせて14試合・計86Rと、掛け持ち…