駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第3試合・Lフライ級契約ウェイト(48.0kg)4回戦/●川下大輔[オール](判定0−2)岩橋裕馬[森岡]○

両者戦績は川下3勝(2KO)2敗2分、岩橋1勝(0KO)1敗。川下は04年まで「川登大輔」のリングネームでファイトしていた選手。今回が4年ぶりの再起戦。岩橋は今年2月に敗れて以来の再起戦。
1R。川下が前進するところ、岩橋がこれをステップ軽やかに捌きつつ、右のショート中心に迎撃。ノックダウン寸前のクリーンヒットなど戦果も挙げて大差。川下はスピードで見劣り大苦戦。
2R。川下はダッキングしながら懐に潜ってショート連打。岩橋もダッキング、ステップで捌いてみせるが、受身に回った分だけ攻め手に乏しく微妙な形勢。
3R。同様の展開だが、再び岩橋のスピードが機能し始める。川下の圧力をいなしつつ、的確な迎撃で手数リードを確保して岩橋優勢。川下は攻勢点でどこまでジャッジにアピール出来たか?
4R。川下の圧力が強まってクロスレンジ乱打戦へ。打ち合いになれば川下のパワーが活きて形勢逆転。岩橋の手数も豊富で形勢は小差だが、攻勢点で確実に抜きん出る川下に分の良い展開。
公式判定は坂本40-37、野田39-38、堺谷38-38の2−0で岩橋。駒木の採点は「A」38-38イーブン「B」39-38岩橋優勢。
岩橋はスピードを活かしたアウトボクシングに転向。攻防分離傾向も解消されてカウンターでヒットも重ねた。ただ、手数の少ないアウトボックスはジャッジの心証を損ね易い。勝ち星を確実に得るための手立てが欲しいところ。
川下は愚直に圧力をかけて打ち合いを挑んだが、3Rまで相手ペースに身を置いてしまい苦しい展開に。スピード劣勢が祟って実力を発揮し切れなかった。スピードが物足りないなら、もっと強引さが欲しい。