駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第1試合・ミニマム級4回戦/●小杉侑史[井岡](4R1分22秒TKO)藤田大智[守口東郷]○

両者デビューの一戦。
1R。藤田はアグレッシブに追い回しながらの手数攻勢。ヒットも重ねるが、パンチ力は流石にミニマム級相応。頭の位置が動かずガードが空き気味な悪癖も窺え、下がり気味の小杉にジャブ、ストレートを多数浴びてしまう。
2R。藤田の圧力・手数は坂田健史ばり。ノンストップの攻勢の前に、小杉は後退を強いられ迎撃も非力。藤田もラウンド終盤には乱雑な連打となるが、勢いの強さで押し切る。
3R。同様の展開。小杉も右カウンターで迎撃するが、藤田は全く怯まず手数で圧倒。ヒット数は互角前後ながら、攻勢点と主導権支配の優劣は歴然。
4R。藤田が圧力、手数で小杉をロープに詰めて一方的展開へ。ダメージブローは然程無いが、形勢大差と見た野田主審が早めのストップ。
藤田は坂田かファイティング原田かというようなスタミナと勢いに任せた圧力・手数攻勢が持ち味。まだディフェンスに無頓着な所があり、パンチ力が平凡と言う嫌いは有るが、デビュー戦にしては上々。これからの上積み次第では面白い選手。
小杉は勢いで来る相手にカウンターで懸命の抵抗も、低いガードと攻撃力不足が響いて終始守勢の厳しい展開。プロ緒戦で出鼻を挫いて来る相手はやり辛かった事だろう。