駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

 スーパーフライ級

決勝進出者&今期戦績

  • 森川真一郎[高砂] 4勝(3KO)無敗1分
    • 西日本1回戦 VS川口勝太[金沢]△(判定0−0勝者扱い/38-38.38-38.38-38)
    • 西日本準決勝 VS松吉成祐[八尾]○(1R0分21秒TKO)
  • 山崎浩一[明石] 2勝(1KO)1敗1無効試合 サウスポー 
    • 西日本1回戦 VSアボ中村×(ノーコンテスト
    • 西日本1回戦再試合 VSアボ中村○(中村棄権のため不戦勝)
    • 西日本準決勝 VS内藤昭[大鵬]○(判定2−1/39-38.39-38.38-39)

試合展望

スーパーフライ戦線は波乱、波乱の展開に終始した形となったが、緒戦で躓いた森川も準決勝では立ち直って下馬評通りにファイナル進出。決勝は昨年11月にKO勝ちで退けている山崎の再挑戦を受けるという構図になった。
その森川はハンドスピードと威力の伴った攻撃力が魅力。アマエリートにありがちなスピードに頼るひ弱な印象は全く無い。ただ、1回戦では距離を遠近極端に外されると動きがスケールダウンするという傾向が見られた。準決勝は相手の打たれ脆さもあって秒殺を決めたが、以前倒した相手と油断をすれば付け入られる可能性も。対する山崎は回転力ある連打が持ち味。準決勝ではこれを活かして豊富な手数を終始浴びせまくり、際どい判定をモノに。しかし守備面の穴を突かれてヒット数では見劣りし、判定結果の発表でどよめきが起こるほどの大苦戦だった。
さて、試合は森川が積極的に攻勢を仕掛ける所、山崎は足で捌きながら手数の弾幕を放って撹乱しようとするはず。昨秋の山崎は3年以上の長期ブランクの影響もあり、再戦とはいえ随分と条件が異なる。才能の燃費が悪い森川をエンスト状態に追い込めば波乱の目も生まれよう。とはいえ、森川の攻撃力は山崎のディフェンスで食い止めれるレベルではなく、正面衝突となれば森川のKO勝利も十分有り得る。形勢は「森川有利」。山崎はとにかく手数有利と主導権支配でポイントを稼ぎ出したい。