駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第8試合・Sバンタム級契約ウェイト(54.5kg)8回戦/○ジェロッピ瑞山[千里馬神戸](2R終了TKO)柴田義正[東海]●

ジェロッピは16勝(7KO)1敗2分の戦績で、OPBFランキングにSフライ級4位。05年4月にデビュー。14ヶ月で10戦、デビュー戦の負傷判定を除いて9連勝をマーク。続く比国タイトルマッチで初敗北を喫し、07年2月には敵地・南アフリカで現WBCバンタム級1位の保持していたブシ・マリンガのWBCインター王座に挑戦し、惜しくもドロー。その後は長谷川穂積のスパーリング・パートナーを務めた縁で千里馬神戸ジムに長期滞在。現在は輸入ボクサー扱いで千里馬神戸所属となっている。来日以来、難波拓人[明石]、川口裕[Gツダ]、松元雄大[Gツダ]、西正隼[正拳]と西日本の若手A級選手に4連勝するなど、若手の壁として立ち塞がっている。当面の目標は、プロモーターのトラブルで頓挫している世界ランカー挑戦か。今回は中日本から遠征のベテラン相手に調整戦という形。
柴田は9勝(1KO)16敗2分の戦績。98年デビュー、キャリア序盤から勝ち負けを繰り返す不安定な戦績が続き、00年の中日本新人王戦では決勝に進出しB級昇格も果たすが、その後も連敗→連勝&A級緒戦勝利など、好不調の差が激しい時期が続いた。その後は日本ランカー級選手との厳しいマッチメイクが続き、現在ドローを挟んで9連敗中。03年3月以来5年半にも及ぶ長いトンネルの中に居る。
1R。ジェロッピは今日も的確な攻守。ラウンド序盤を様子見に費やすと、左右の強打をビシビシ決めてリードし、終盤には右ボディから連打で痛烈なノックダウン。再開後にもボディを追撃するが、柴田は懸命に耐えた。
2R。ジェロッピは断続的に右ストレート、左フック、左右アッパーなど多彩な攻めでヒット、有効打を量産。守っても危なげなく大差圧倒。パンチで右目上と左目尻を切り、ダメージも濃いことからインターバル中に棄権を申し出て試合終了となった。
ジェロッピがノーランカー相手に有効打をビシビシ決め、ノックダウンに切り傷にと深刻なダメージを与えて圧巻の2ラウンドTKO勝ち。柴田は手も足も出なかった。