駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第1試合・Lフライ級4回戦/●松浦卓也[六島](判定0−3)沖田英志[正拳]○

両者戦績は松浦3勝(0KO)1敗、沖田1勝(0KO)無敗。松浦は4月にデビュー以来の連勝を止められて、半年ぶりの再起戦。沖田は8月にデビュー戦を飾って短いインターバルで2戦目。
1R。沖田が強引に圧力かけボディへ手数。ショートフックやアッパーも効果的。松浦はクロスレンジが苦手な所が修正出来ておらず、ラウンド序盤に連打で先制したものの中盤からは受身が続いた。
2R。クロスレンジ中心。松浦は接近戦で体格優勢を逆に持て余し、窮屈な態勢。沖田はボディ連打からの左右フックでクリーンヒット、有効打を連発しリードを広げる。松浦も有効打を返すが……
3R。沖田はクロスレンジとロングレンジを行き来し、膠着気味の展開の中でも手数を絶やさない。松浦はジャブ少なく、それも精度不足で牽制の効果を出せず主導権を掴めない。
4R。同様の展開。沖田が圧力、手数攻めに右ショートと畳み掛けて先制。泥仕合気味の展開となるが、主導権を支配し続けた。松浦もロングヒットを返して抵抗したが五分以上に持ち込めない。
公式判定は原田、野田、宮崎の三者いずれも39-38で沖田を支持。駒木の採点は「A」「B」いずれも40-36で沖田。公式ジャッジは沖田のラフなファイトスタイルを「乱暴な突進」と判断してネガティブに評価しつつ、終始圧し気味の内容を勝敗に反映させた形。
沖田が2戦目も体格差ある相手に堂々と渡り合って連勝。ジャッジには嫌われたが負けは無い試合。4回戦でも上位クラスの実力はあり、新人王戦に出れば面白そう。
松浦はクロスレンジが不得手な所を研究されたか持ち味活かせず。3連勝の成功体験を一旦投げ捨てて、相手の出方に対応する接近戦のやり方を覚えてゆきたい。