駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第2試合・Sバンタム級契約ウェイト(54.4kg)4回戦/○アボ中村[六島](判定2−0)吉原涼人[正拳]●

両者戦績は中村2勝(0KO)1敗1無効試合、吉原1勝(0KO)無敗。中村は新人王戦でKOされるも、タイムキーパーが途中のラウンド計時をミスするという前代未聞のアクシデントで無効試合に。吉原は9月にデビュー戦を飾って中1ヶ月弱での2戦目。
1R。中村が前、前へ出るところ、吉原は足使いつつジャブで捌く。吉原は攻守とも完成度イマイチでガードの隙間から被弾。攻めても決定打が奪えない。主導権支配では有利な所もあったが……
2R。吉原はラウンド前半、手数を増やして中村のラッシングを上手く捌くが、打ち合いでは中村が右フックを有効打。後半は泥仕合気味でポイント争い際どい。
3R。攻撃精度粗い者同士の乱打戦。吉原がやや手数でリードして終盤にはアッパーを有効打。締まりの無い展開だがアグレッシブさは伝わった。
4R。このラウンドも乱打戦。膨大な手数の中で吉原がアッパーを先制。中村は体格とリーチ差で見劣る分やり辛く、吉原の手数の弾幕に主導権を奪われた。
公式判定は野田39-37、原田39-38、宮崎38-38の2−0で中村。駒木の採点は「A」38-38「B」39-39イーブン。
中村が前へ出る姿勢を貫いて、攻勢点の優勢をポイントに結び付けて際どい試合を制した。パンチの精度をもう少し高めたい。
吉原はスピード平凡、ガードと攻撃の精度不足まで絡んでは苦しい。それでも手数とヒット数では優勢だったが、受身の姿勢が嫌われたか。