駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

スーパーバンタム級展望

スーパーバンタム級は昨年から1名減で8名参加。本来なら激戦区になる階級のはずだが……

出場選手及び08年以降の戦績

  • 細川智弘[六島]4勝(0KO)無敗 サウスポー 
    • 08/10/25 VS高須賀陽[正拳](判定3−0/40-35.40-35.40-36)
    • 08/06/08 VS西田至孝[塚原京都]○(判定2−1/39-38.39-38.38-39)
    • 08/03/16 VS寺西和哉[陽光アダチ]○(判定3−0/40-36.40-36.40-37)
  • 吉村拓記[ハラダ]2勝(1KO)無敗 
    • 08/11/24 VS片山恵司[大阪帝拳]○(1R1分24秒KO)
    • 08/04/18 VS鏡畑佑企[SFマキ]○(判定3−0/40-37.39-37.39-37)
  • 健太郎[奈良]2勝(1KO)5敗2分 
    • 08/09/27 VS白井康太[尼崎]●(判定1−2/39-38.38-39.37-39)
  • 山崎浩一[明石] 3勝(2KO)1敗1無効試合 サウスポー
    • 08/11/14 VS板倉康友[ハラダ]○(1R1分20秒KO)
    • 08/08/30 VS森川真一郎[高砂]●(1R2分17秒KO)=SF級西日本決勝
    • 08/07/20 VS内藤昭[大鵬]○(判定2−1/39-38.39-38.38-39) =SF級西日本準決勝
    • 08/04/05 VSVSアボ中村×(ノーコンテスト)=SF級西日本1回戦
  • 舟木隆太[オール] 2勝(0KO)無敗1分 
    • 08/12/27 VS早野真司[尼崎]○(判定2−0/40-37.39-37.38-38)
    • 08/03/20 VS高野誠三[明石]▲(判定0−1敗者扱い/38-38.38-38.37-39)=B級西日本2回戦
  • 恒岡朗[大星]2勝(2KO)無敗 
    • 08/11/02 VS高尾俊介[JM加古川]○(1R2分32秒TKO)
    • 08/07/24 VS西村良太[アポロ]○(1R1分47秒TKO)
  • 西田至孝[塚原京都] 1勝(1KO)1敗1分 
    • 08/12/07 VS西口直輝[森岡]△(判定0−1/38-38.38-38.38-39)
    • 08/06/08 VS細川智弘[六島]●(判定1−2/39-38.38-39.38-39)
    • 08/03/20 VS橋本毅[明石]○(4R0分55秒TKO)
  • 土師智洋[倉敷守安] 4勝(3KO)2敗
    ※07年8月以来1年7ヶ月長期休場 

トーナメント展望

人数は寂しくなったが、少なくとも秋までは楽しめそうなメンツが揃った。 台風の目となるのは長期休場明けで強行出場の土師。一昨年のトーナメントでは緒戦敗退だが、その時接戦を演じた対戦相手は現在A級まで上がっており、地力の程は確か。コンディションさえ整っていれば、昨年の佐藤裕樹[ハラダ]のように一気に駆け上がる可能性が大だ。攻守の精度と威力十分の右強打を兼ね備え、バランスの良い選手である。
次位は、昨年Sフライ級で準Vの山崎。2階級上げてのチャレンジだが、既に昨秋の試合でSバンタム級契約を経験しており、1RKO勝ちと適性も十分。今回は組み合わせにもやや恵まれたか。激戦を経験して戦い振りが随分逞しくなったところを見せつけて欲しい。
ダークホースとなる3番手グループは混沌。手足のスピード十分の細川、昨年のトーナメントで健闘し高い潜在能力を見せた舟木、デビュー以来連続秒殺の恒岡、手堅い守備とアグレッシブな攻勢をミックスさせて上昇気配の西田と、試合展開がハマればあるいは、と思わせる選手が多数いて、波乱含みのトーナメントである。

前半戦各試合展望

◎細川智弘×吉田拓記(4/10府立第二)
スピードはメンバー中随一の細川が主導権を握って優位に試合を進めそう。ただし、KOゼロの戦績が物語るように肝心な所での決手に欠ける所があり、また圧力をかけられると脆い所に一抹の不安も。吉田も攻撃の精度に欠ける所があり、苦戦は免れないが、強引に体を浴びせて泥仕合に持ち込めばジャッジの判断を迷わせる事は出来そうだ。

◎奥健太郎×山崎浩一(3/21尼崎1部)
奥の直近の試合を観戦していないので判断が難しいが、07年の試合振りと大差が無ければ山崎の地力が一枚上。アグレッシブな打撃・乱打戦を制して、決定力の伴った連打を打ち込んで昨年準Vの貫禄を見せそう。2階級増量となるが、Sバンタム級は前回に経験しており、1RKO勝ちしている所からも不安は無い。奥はとにかく攻めまくって山崎の下り気味のガードを咎めたい。

◎舟木隆太×恒岡朗(3/21尼崎1部)
実力拮抗の好カード。舟木は右ストレートを武器にオーソドックスな攻めを好むが守備面でやや不安。恒岡はその弱点を突いて精度高いハードパンチを見舞っていきたい所だが、こちらも身のこなしが堅く、相手の攻撃を捌き切れない場面が見受けられる。どちらが先に仕掛けられるか、仕留められるか、興味津々の試合である。注目しておきたい。

◎西田至孝×土師智洋(3/8IMP2部)
西田は圧力で強引に攻めても良し、手数攻勢で弾幕を張っても良しと、一見ラフなスタイルに見えて戦術に融通の利くタイプ。但し、久々の試合となる土師が本領発揮となると、地力はこちらが一枚も二枚も上。手堅い守備で西田の手数や圧力をいなしつつ、右中心の連打攻勢で畳み掛けてくるだろう。西田はともかく土師が試合カンを取り戻す前に勝負を決めてしまいたい。