駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第7試合・Sウェルター級8回戦/○松元慎介[進光](判定3−0)岩尾剛[泉北]●

公式判定は川上80-72、半田80-74、野田80-74の3−0で松元。
しかし、この判定に対して、リングサイドの岩尾側後援者と思しき観客が激高、批難の声を上げて役員席に詰め寄り、原田レフェリーと睨み合いになる場面があった。程なく仲裁が入って事無きを得たが、一触即発のキナ臭い空気が漂う一幕であった。
今回のようなランキング争奪戦は、試合内容が低調に終わった場合、ノーランカー側に辛い採点が為されるケースがままある。これは実力不足の選手を新しくランカーにしてしまった後の弊害を鑑みれば、理が無いとは言えないのが実情である。だが、今回に限っては、消極的で撫でるような軽打の迎撃打ち逃げに終始した松元に“リング・ジェネラルシップ”優勢を理由とするポイントが漫然と流れ過ぎていたのではないだろうか。岩尾にも、手数と有効なヒットが僅かながらも明確な攻勢点、すなわち“アグレッシブ”要素の優勢を満たす場面はあって、こちらも一定の評価を与えるべきであると筆者は考える。なお駒木の採点は「A」76-76イーブン「B」78-77松元優勢だった。