駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第3試合・フェザー級6回戦/△上原裕介(2R1分42秒負傷ドロー)荒川正光△

上原はここまで7勝(4KO)3敗の戦績。新人王戦を経験しない“裏街道”一筋のキャリア。ここ2戦連敗なのがやや気になるが……。一方の荒川の戦績は7勝(2KO)7敗1分。今となっては遥か昔の出来事ではあるが、ルーキー時代の長谷川穂積に土を付けた2人のうちの1人である。(ちなみにもう1人は竹田津孝=引退)
1R。両者、中間距離からワン・ツー中心の攻防。中盤から上原のパンチが目に見えて当たり始める。荒川もガードを固めて致命傷を避けつつ、反撃の好機を窺う。レベルはともかくとして、ボクシングの手本のような攻防戦。
2R。このラウンドもワン・ツーの打ち合いだが、上原のバッティングで荒川が出血。その後の攻防でも偶然とは言え、上原からのバッティングが目立つ展開となり、最後は野田レフェリーが明確に試合を止める意図をもってドクターの診断を促し、間もなく試合終了のゴングが鳴らされた。
ペースを握っていた上原にしてみれば勝ちを引き分けに変えられたようなものだが、バッティングによる過失致傷の“加害者”的立場であっては、この裁定も止むなしか。