駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第4試合・Sバンタム級(54.5kg)契約ウェイト4回戦/●柴田朋亨(1R0分40秒TKO)有川憲司○

この試合は両者デビュー戦。しかし、外見のコントラストは異様に大きく、いかにも外国B級映画に出てくる日本人風・地味で素朴な雰囲気を醸し出す柴田に対して、周囲に派手なアピールをしながら入場&全身から戦闘性を強調する今風の格好をした有川。両者に思い入れがあるはずは無いのだが、思わず判官贔屓(何の?)をしたくなる組み合わせだ(笑)。
1R。ジャブで先制を図る柴田だが、全体的に動きがどうにもぎこちない。これに対して、有川は長いリーチを利したフックとアッパーが持ち味らしいが、ガードが緩いのが気になる。試合の方は、ファーストコンタクトもそこそこに、有川の右フックがクリーンヒットして柴田のヒザが折れると、なんとこのタイミングで東野レフェリーが止めに入ってTKO。いくら何でもこれは早すぎる。自コーナーで「納得いかない」といった風に悔しがる柴田の姿が印象的だった。
初勝利を飾った有川、試合時間が短すぎて実力を推し量る事も出来ないが、もう少しディフェンス面を強化すべきなのは間違いないところだろう。勝って兜の緒を締めて、2戦目に臨んで欲しい。疑問の残る裁定の“犠牲者”になった柴田だが、極端に動きが硬かったのも事実。これに懲りず、もっと練習を積んで再チャレンジして欲しい。