駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第5試合・Sフェザー級4回戦/●長島謙吾(1R0分39秒TKO)香川良平○

この試合も両者デビュー戦。地元尼崎ジムの長島はパンフレットの写真に、普通は勇ましくファイティングポーズを取るところで若手漫才師のような両手ピースサイン&何かが抜けたような笑顔。入場の際も身内やジムの後援者に愛想を振り撒きつつ派手にリングイン。典型的な自己満足パフォーマンスの連続に、傍から見ているこちらは試合前からやや辟易。
1R。長島が相手を挑発しつつ、強打を2発ヒット。ここまでは良かったが、直後に香川がクリーンヒットを1発お返しすると、長島はマウスピースを吐き出してしまい、あとは防戦一方。香川がコーナーに詰めてラッシュをかけたところで、半田レフェリーが割って入った。これも早いと言えば早いが、長島がマウスピースを吐き出していた事などを考えると、納得できる範囲のTKOだった。
香川の健闘というより、長島の諸々の面での至らなさばかりが目立った試合。デビュー戦の4回戦という身分を忘れた過度のパフォーマンス、中身の伴わない上っ面だけのファイトスタイル…と、試合前から何度「よしゃあいいのに」と思ったか知れない。現役を続けたいなら、プロのボクサー・格闘家とはどういう存在でなければならないかという、心構えの段階からもう一度鍛え直して来るべきだろう。