駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第4試合・ライト級4回戦/○ドン神玄[六島](判定3−0)梅木大吾[八尾]●

ドン神玄はこの日がデビュー戦。高校で3年間アマチュア経験があり、ブランク後に東京から単身来阪してジムの寮で生活しているとの事。対する梅木は昨年12/26のデビュー戦で勝利して1戦1勝。
神玄はガードの低さが気になるものの、それ以上に左の使い方の上手さが目を引く。ロングレンジからジャブ、フック、アッパーを使い分けたかと思うと、左に見せかけて右を放つなどなかなか多彩な攻めが出来る。ただ、決めのパンチが大振り過ぎるのが勿体無い。梅木はパンチにキレがあるが、この試合ではジャブを起点にした攻めが出来ず、主導権争いで劣勢を強いられていた。
1Rは神玄が得意の左で自分の距離と主導権をガッチリ掌握して優勢。2Rは梅木が前ラウンドから狙っていた、しつこく懐に飛び込んでショートフックを放つ作戦が功を奏してヒット数で先行するが、神玄もハンドスピード豊かな左フックでクリーンヒットを奪って食い下がる。3Rは再び神玄が自分のボクシングで、近距離からのボディを狙う梅木を押さえ込む。4Rは梅木が泥仕合気味に近距離戦を仕掛けるも、ラウンド後半からは神玄が右の強打で有効打、クリーンヒットを連発してジャッジにアピールした。
公式判定は40-36、39-37、39-37の3−0で神玄。駒木の採点でも39-37で神玄優勢。
デビュー戦とは思えぬ左のセンスを遺憾なく発揮して、神玄が完勝。既に4回戦では中〜上位クラスの実力はあると思われるが、ガードが低い事と、ボディブローの際に過敏に効かされたような態度をとっていたのが気になった。今後も弛まぬ精進を望む。梅木も決して実力不足とは思えないが、今日は終始自分のペースに持ち込めなかったのが痛かった。