駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第5試合・Lフライ級4回戦/○鈴木遼[尼崎](判定3−0)大西裕介[大鵬]●

鈴木1勝1敗、大西は2勝(1KO)1敗2分の戦績。両者初見だが、鈴木は昨年7月に今日の第10試合に出場する山田卓哉に敗れているという“縁”がある。
鈴木は、文字通り縦横無尽のステップで忙しく動き回ってアグレッシブに手数、手数。しかしやや精度に欠けるフックばかり多用するのが気になるところ。大西は足を使いつつワン・ツー中心で攻めるスタイルだが、ベタ足で軽快さに欠けるステップで、なかなか的を絞らせてもらえない。ディフェンス面ではダッキングに見所があった。
1R、鈴木はアグレッシブさで順調に手数を稼ぐもヒットに繋がらず、要所要所で大西のワン・ツーを被弾する場面もあって形勢は微妙。しかし2Rは鈴木がほぼ完全に主導権を握り、ラウンド終了寸前に右ストレートでダウンを奪う場面も。3Rも鈴木は手数優勢で細かいヒットも稼ぐが、粘る大西を仕留めきれず、4Rは大西のヒット&アウェイとクリンチワークの前に攻めあぐんで試合終了となった。
公式判定は40-35、40-35、39-36。駒木の採点では38-37と競ったが、それでも鈴木優勢。
アグレッシブとリングジェネラルシップの面で終始優勢だった鈴木の勝利に疑問を差し挟む余地は無いが、手数だけでなく、もう少しパンチを当てる技術を身につけたいところ。大西はスピード面の劣勢が最大の敗因となっただろう。また、前へ前へ出ていく際に、もっと手数を出そうとするアグレッシブさが欲しい。