駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第4試合・ライト級契約ウェイト(60.5kg)6回戦/○川波武士[大鵬](判定3−0)大本健[ヨシヤマ]●

共に初の6回戦となる両者の対戦。川波は4勝(3KO)1敗1分の戦績で、04年度新人王戦で初戦敗退後に1年のブランクを開けた後、7/9に1年ぶりの復帰戦を飾った(http://d.hatena.ne.jp/komagi/20050709#p5)。今回は短い間隔での復帰2戦目。一方の大本は4勝(3KO)4敗の戦績で、こちらも昨年度の新人王戦で初戦敗退して以来の復帰戦。
1R。川波が、空手の正拳突きを思わせる重いワン・ツーをガードの隙間に、更に右フックをガードの下がったテンプルに打ち込んでそれぞれ有効打。これに大本はペースを狂わされ、手数は放ったが不発多く散発的な反撃に留まる。
2R。川波のヒット&アウェイで放つワン・ツーが、大本の甘いガードをすり抜けていって再三ヒット。大本はこのラウンドも手数を返すが、川波のステップバックとガードに阻まれて不発。ヒット数の差は明らかで、このラウンドは明らかに川波。
3R。このラウンドも的確にヒットを奪う川波のペース。大本は強引にインファイトへ持っていこうとするが、肝心のパンチが当たらず苦戦。
4R。川波は細かいヒットを奪いつつ、上下に打ち分けた左フックでキッチリと有効打を奪う。大本は打ち終わりにカウンター気味のヒットを奪う場面が2度ほどあったが、主導権は奪われたまま。
5R。主導権を手放さない川波はこのラウンドも攻勢。ジャブを起点にフック、アッパーを交えたコンビネーションで手数を重ねていく。大本が反撃しても、即座に同数のヒットを奪い返して逆転を許さない。更にラウンド終盤、川波はストレート2発とアッパーをクリーンヒットさせて優勢を完全なものとした。
6R。ここに来て漸く大本が攻勢に。川波がジャブで突き放そうとするところを強引に懐へ潜り込み、強打を2発、3発とクリーンヒット。川波はクリンチを多用しながらジャブで手数を稼いで少差に持ち込むが、このラウンドはさすがに微妙か。
公式判定は60-54、59-55、59-55の3−0で川波。駒木の採点でも59-55川波優勢。
4勝&B級緒戦同士の対決だったが、地力に勝る川波の完勝。大本はまだ4回戦の延長上のようなファイトで、これでは6回戦は厳しいだろう。