駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第3試合・Sフライ級6回戦/○杉田純一郎[ヨネクラ](6R2分22秒TKO)井階甲基[森岡]●

テクニシャン・井階をどう崩すかが注目された杉田、選択した手段は正攻法。序盤から積極的にガンガン攻めていって、距離とジェネラルシップを掌握。井階に全くペースを掴む余地を与えない。3Rの激しい打ち合いでもハンドスピードの差で打ち勝ち優勢を確固たるものにすると、4Rからは井階の低いガードを咎めてますます勢いづく。井階も時折クリーンヒットを奪う場面があったが、それ以上の反撃を食らってますます劣勢に。最後まで杉田は自分のリズムを維持し、試合終了間際にロープへ詰めてのラッシュでTKO勝ち。
リスクを恐れず終始アグレッシブさと冷静さを両立させた杉田の完全勝利。一方の井階は雰囲気と杉田の勢いに呑まれて完全に自分を見失っていた感。完全燃焼しての敗北でない分、逆に将来に望みがあるというのが唯一の救いか。