駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

ミドル級展望

ミドル級は9名参加。

出場選手および最近の成績

  • 福森智史[正拳] 1勝(1KO)無敗
    • 05/12/11 VS庄司卓司[大星モリガキ]○(2R2分27秒TKO)
  • 岡本直樹[尼崎亀谷] 1勝(1KO)3敗
    • 05/12/25 VS岩尾剛[泉北]●(4R2分07秒TKO)
    • 05/9/3 VS辻保裕[六島]●(2R0分40秒KO)=西日本決勝
    • 05/4/2 VS丸山博[SFマキ]○(1R0分26秒KO)=西日本1回戦
  • 鳥居文彦[進光] プロ未デビュー
  • 小倉雅弘[神拳阪神] 未勝利5敗2分
    • 05/12/4 VS塚本隆太[明石]●(判定1−2/38-37、37-38、37-38)
    • 05/8/28 VSやんばる田中[六島]△(判定0−1/38-38、38-38、36-40)
    • 05/4/3 VS金崎俊行[大阪帝拳]●(判定0−3/37-39、37-39、36-40)
  • 岩尾剛[泉北] 1勝(1KO)無敗
    • 05/12/25 VS岡本直樹[尼崎亀谷]○(4R2分07秒TKO)
  • 津田修吾[塚原京都] 2勝(2KO)4敗
    • 05/12/9 VS丸野琢哉[守口東郷]●(2R1分20秒TKO)
    • 05/7/9 VS好川大智[大阪帝拳]●(2R0分58秒KO)=西日本2回戦(W級)
    • 05/5/1 VS小林義則[ヨシヤマ]○(2R1分33秒TKO)=西日本1回戦
  • 庄司卓司[大星モリガキ] 未勝利1敗
    • 05/12/11 VS福森智史[正拳]●(2R2分27秒TKO)
  • 亀谷亮輔[森岡] 1勝(1KO)2敗
    • 05/12/25 VS金崎俊行[大阪帝拳]●(1R0分51秒KO)
    • 05/7/31 VS林裕広[尼崎亀谷]●(1R1分38秒KO)
    • 05/4/9 VS谷川知紀[ハラダ]○(1R1分10秒TKO)
  • 木戸勧[江坂] 3勝(3KO)3敗1分
    ※03年9月(西日本決勝2RTKO負け)以来の再起戦→1回戦直前に棄権・不戦敗

トーナメント展望

(※情勢が大きく変化したため5月当初改訂版を執筆しました)
実績No.1&唯一の3勝選手・木戸が棄権し、4/9の開幕戦で前年度準優勝の岡本が秒殺KO負けと早くも大荒れのミドル級戦線だが、その岡本を痛烈なノックアウトでキャンバスに沈めた福森が一躍優勝候補の筆頭に躍り出た。ジム内外を問わずその評価は鰻昇りで、早くも全日本決勝まで視界に入って来ている。
対抗馬は反対側のブロックの亀谷と津田だが、連続短時間KO負け&通算戦績負け越しの現状では強く推せない。亀谷は序盤での打撃戦、津田は技術を総動員してのフルラウンド判定勝負に望みを繋ぐが、十中八九はその望みも福森の剛腕に根こそぎ消し去られそうだ。
(※開幕直前版展望記事)
平均KO率100%(!)という超刺激的なトーナメント。どの選手もKO勝ち以上にKO負けするようなタイプ、更には未デビューの選手や2年半ぶりに復帰する選手までいて、予想はルーレットの出目を1点読みするぐらいに困難だ。
中でも台風の目となるのは、唯一の3勝選手ながら長期ブランク明けの木戸。手数不足で劣勢に立たされながらも“ワンショット・ワンキル”で3つのKO勝ちを重ねて来たパンチ力が魅力。過去に戦って来た選手の中には現日本ランカーやA級まで出世している者もいて、キャリアの重厚さだけなら断トツだ。ただ問題は、やはり試合勘がどこまで戻って来ているかで、初戦のVS亀谷戦が非常に重要になって来そう。
前年度からの再挑戦組としては昨年準優勝の岡本がいるが、打たれ弱い体質ゆえ、このメンバー構成では誰かにどこかでKO負けを喫しそうな恐れが大きい。これも初戦のVS福森戦がカギになるだろう。逆に、福森はこの初戦をアッサリ勝つようなら優勝候補の二番手に浮上する。
岡本と同じく再挑戦、ウェルター級から転級の津田は、攻撃の技術面ならここでも一、二を争う水準。しかしウェルター級でもパワー不足が目立つ現状で、しかもサウスポーが大の苦手とあっては、剛腕サウスポー揃いの今期は苦戦が必至と思われる。
伏兵的存在は、先述の福森と亀谷の両ハードパンチャー。更に、このトーナメントでデビューする鳥居も初戦に注目したい存在だ。ガード無用の“バーサーカー”小倉を相手にどういうボクシングをするか、お手並み拝見と行きたい。