駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1試合・ミニマム級4回戦/○浜口直哉[金沢](1R2分02秒TKO)岩田正樹[ハラダ]●

第1試合は両者デビュー戦。……今になって、デビュー戦のルーキーが多い興行だと、試合レポート前の選手紹介文が短くて楽に済む事に気がついた(笑)。ラウンド数も少ないし、駒木にとっては有り難い興行形式だなこりゃ(笑)。
1R。濱口はアグレッシブにコンパクトなフックを振り回しつつ前進、前進。手数は物凄く、パンチにもキレとこの階級とは思えぬ力感が備わっているが、岩田は濱口の猛攻を前に、ダッキングとカウンター狙いで冷静な対応。濱口は打ち終わりのガードが下がって甘く、攻勢に立ちながらも度々痛打を浴びる。だが、ならばとばかり濱口が更に回転力を増して猛烈な手数攻めを仕掛けると、岩田の防波堤はたちまち決壊。ロープ際で強烈なストレートを連続クリーンヒットされ、敢え無く撃沈。ダウンと同時にレフェリーがストップをかけ、TKO裁定の決着となった。
濱口が被弾を恐れぬ攻撃的なファイトで見事なKOデビュー。この階級の4回戦にしては攻撃力は特筆モノで、今後が楽しみな素材ではある。ただ問題は、ライトフライ級の新人戦クラスと対戦した場合、このアドバンテージがどこまで保てるか、そして僅か2分間で露わとなった守備面の甘さの2点。ガードの低さは金沢ジム若手勢の“持病”とも言うべき弱点だが、今のままでは対戦相手の実力を問わず勝ったり負けたりを繰り返す羽目になるだろう。
敗れた岩田はダッキングなど守備面に見所があったが、今日のところは攻撃力に差がありすぎた。守備力に見合った攻撃力を身に付けるべく、弛まぬ努力を続けて欲しい。