駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第6試合・ミドル級契約ウェイト(71kg)4回戦/●廣木秀行[奈良六島](判定0−3)坂本力[江坂]○

いきなり階級が上がってミドル級の両者デビュー戦。サウスポー同士の対決という珍しい組み合わせ。
1R。両者、ワン・ツーから右フックを打ち合いながら、出会い頭気味に互いの強打がクリーンヒットするという、ミドル級4回戦らしい荒々しい攻防。坂本がラウンド中盤に右フックでダウン奪うが、廣木も終盤連打でクリーンヒットをお返しした。
2R。坂本がジャブ、ストレートを打ちながら自分の距離を掴んで、多くの時間でペースを掌握。だが、途中にはカウンター合戦であわやWノックダウンというクリーンヒットの応酬もあってスリリング。
3R。やや噛み合わない試合展開も、坂本がリードジャブでジェネラルシップを確保する。廣木は無為無策で突っ込んで行くのみで決め手に欠け、逆にゴング直前に有効打を浴びてダメ押しされる。
4R。捨て身のラッシング・ファイトで廣木が猛攻を仕掛けるも、坂本はクリンチ、ホールドで凌ぎながら反則に近いドサクサ紛れの加撃を見舞うなど、新人らしからぬダーディな試合運びで抵抗する。ラウンド後半には廣木が完全に失速し、形勢は混沌。出会い頭に奪ったクリーンヒットがどこまで評価されたか?
公式判定は39-36、39-36、38-37の3−0で坂本の勝利。駒木の採点も39-36で坂本優勢。
坂本がリードジャブとインサイドワークの妙で試合の主導権を握り、ポイントアウト。1Rのノックダウンも大きかった。ただ、ガード低く、パンチの精度にも課題が残されている。敗れた廣木は高い戦意に技術が付いて来ていない。強引に振り回してラッキーパンチ頼みという現状を打破せねば今後も厳しい。