駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1試合・Sライト級4回戦/○大橋孝史[SFマキ](2R1分47秒KO)林佑樹[タイガ]●

オープニングマッチは両者この日がデビュー戦という試合。大橋は、04年度ミドル級西日本新人王・大橋寛志[京都拳闘会]の実兄ということだ。兄弟が別のジムで、しかも兄の方が数年遅れでデビューするというのも珍しい。
1R。ジャブで距離を探り合う静かな立ち上がりから、大橋が時折距離を詰めては左フックを上下にヒットさせて優勢。ただしそのフックはオープンブローで精度に欠け、ステップもぎこちない。この辺りはデビュー戦ゆえの固さと技術不足の故か。一方の林も反撃を試みるが、やや戦意に欠けて迫力不足。
2R。大橋が大振りのワン・ツー、フックを振り回して先手。林はカウンターのチャンスを窺うが、大橋の猛攻の前にそれどころではなく、ガードするのが精一杯で守勢。途中はクリンチで膠着する場面もあったが、最後は大橋がプッシング気味に突き放し、ガードの上から構わず大振りフックを効かせてTKO勝利。
大橋が粗い所だらけながら、相手にも恵まれてパワーだけでTKO奪取。パンチの精度、オープンブロー、ステップワークなど修正点は山積みで、この勝利をモチベーションに繋げてもっと精進して欲しい。敗れた林は完全に相手に呑まれてしまった感じ。今日の相手から隙を見出せないようでは厳しい。