駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2試合・ライト級4回戦/○岩下幸右[Gツダ](判定3−0)デーンネバー・ビッグショットキャンプ[タイ国]●

第2試合からは、グリーンツダ所属選手とタイ人選手の対戦が続く。まずは珍しい4回戦の日本×タイ戦。
岩下は3勝(2KO)3敗1分の戦績。昨年は5/15に新人王予選で日高慎一[尼崎]に敗れ、11/3に金谷将三[千里馬神戸]とも不本意なドローとなるが、12/9には西日本新人王戦Sフェザー級準優勝の中島涼[ハラダ]に殊勲のKO勝ちをマークした(各試合観戦記はページ最上部の検索ボックスにて選手名で検索、参照のこと)。この試合をスッキリ勝ってB級昇進と行きたいところ。
対する初来日となるデーンネバーの戦績は6勝(3KO)3敗とのことだが、boxrecで検索すると、05年11月時点で13勝10敗4分というデータが出て来た。まったくもっていい加減なものである。ちなみにこれも眉唾モノだが、ムエタイの戦績は160勝92敗だとか。
1R。デーンネバーはガードを下げて一発狙いに走るが、パンチは非力で、手数も少なく消極的な“噛ませモード”。タイ人馴れしていない岩下は慎重に構えていたが、ラウンド後半にはワン・ツーで仕掛けていった。ただ、これもKOを狙いすぎでやや乱雑。
2R。岩下はステップワークを使って距離を測りつつ、ジャブ、ワン・ツーを的確に上下へ散らして磐石の試合運び。デーンネバーも時折踏み込んでボディへ一発を狙うがインパクト不足。
3R。岩下、アグレッシブにワン・ツーから3、4連打のコンビネーションを決めて、ヒット・有効打多数。しかしやや油断したか、ガードを下げた所に数発ジャブをもらって勢いを削がれてしまった。
4R。岩下はKO狙いに出るが、やはり気負い過ぎ。動きが大きく、これでは決められるKOも決められない。逆につまらないパンチを食らう場面もあって、終盤まではほぼ互角の形勢。試合終了間際、岩下は左フックをクリーンヒットさせ、これでようやくこのラウンドも優勢を奪った。
公式判定は三者とも40-36で岩下を支持。駒木の採点も40-36岩下で、これはどこからどうみてもフルマーク決着の試合。岩下は慣れないシチュエーションに戸惑う場面もあったが、アグレッシブさを失わずに攻めまくって完勝。ただし、気持ちが入り過ぎて動きが粗くなる場面も多く、悪い癖が付いてしまわないか心配にさせられた。現状の実力では6回戦に上がった場合は相手次第の勝ち負けという事になるだろう。