駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第4試合・Sフェザー級契約ウェイト(58kg)4回戦/○潮真也[千里馬神戸](4R2分41秒KO)桶谷恵章[陽光アダチ]●

この試合は両者デビュー戦。
1R。両者とも、見るからにスピード、パワー、ハンドスピードに欠ける緩慢な動き。おまけにガードも拙く、プロテストにギリギリで合格したそのまんまの状態でデビューしているのが丸判り。その攻防はまるでマスボクシングを見ているようなマッタリとしたモノだったが、その中で桶谷がワン・ツーなどを懸命に繰り出して手数、ヒット数でリードを奪う。
2R。桶谷がこのラウンドも手数を振るうも、やはりパワーに欠ける。弱々しく細かいヒットが重なるのみ。ここで漸く潮が右ストレートで反撃、数発の有効打を奪うが、桶谷も右ストレートを返してゆく。
3R。技術に乏しい乱打戦。ラウンド序盤にクリーンヒットの応酬、その後も有効打を交換するが、やはりパンチが弱々しく共に迫力不足。桶谷はバテ気味で口が開き始めた。
4R。このラウンドも乱打戦。スタミナで勝る潮がオープンブロー気味ながらヒットを上下に浴びせて優勢。桶谷も懸命に粘ったが体力が枯渇し、最後は明確なフィニッシュブローも無いまま力尽きてダウン。立ち上がるもフラついており、10カウントを数えられた。
有り体に言って「これで入場料取ったらアカンやろう」というような低水準の試合。両者技術には全く見るべきものが無く、スタミナ面で勝った潮が相手の自滅に助けられて際どくデビュー戦勝利を果たした格好。しかし、この調子で他の1勝級選手と対戦してもまるで相手にしてもらえないだろう。