駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第3試合・フライ級4回戦/●山本直輝[塚原京都](判定1−2)与座裕次[大阪帝拳]○

この試合も未勝利戦。山本は2敗2分、与座は勝ち負けなしで2つの引き分け。
公式判定は上中39-38、野田39-38(以上、与座支持)、藤田39-37(山本支持)のスプリットで与座。駒木の採点は「西」38-38イーブン、「東」39-38で山本優勢。かなり振り分けの悩ましいラウンドもあり、ジャッジ泣かせ、そして敗者泣かせの試合だった。
両者とも負け越しながら相手を選んで1勝、2勝出来るかな…といった感じの水準。共にパンチの精度が平凡で、悪い意味で互角の形勢のままズルズルと判定まで行ってしまった。
そんな中、与座は要所で左ジャブのヒットを重ね、主導権を容易に手放さなかったのが際どい判定勝利に繋がった。ただし持ち前のパワーを活かせない命中率の悪さは勿体無いの一言。
山本は各ラウンドでヒット数を先行させたが、その後にズルズルと追いつかれてしまい初勝利のチャンスを潰した。客席側から見ると仕掛けるべき時に仕掛けられてないような印象を受けるファイトで、どうも彼の場合は技術以上に勝負度胸の面で問題があるのではないだろうか。デビュー以来、ユナニマスデジションとはほぼ無縁の際どい判定ばかりだそうだが、それもこの積極性に欠ける姿勢が災いしているのではないかと思ってしまった。