駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第5試合・フェザー級6回戦/○松村勝[ウォズ](5R2分11秒負傷判定2−0)濱田英一[大阪帝拳]●

この日唯一の6回戦。松村は6勝(3KO)2敗の戦績で、既にA級の資格を持つが、今回は相手に合わせて6回戦に留まった。対する濱田は3勝(1KO)5敗2分で、6回戦の試合は昨年11/20に高知で別役佳津男[黒潮]と戦って(判定負け)以来の2戦目となる。
※この試合は、濱田が3Rに負ったバッティングでの傷が悪化したため負傷判定となった。
公式判定は原田48-47、上中48-47、大黒48-48の2−0で松村。駒木の採点では「西」49-46、「東」50-47でそれぞれ松村。
松村が試合前半、サウスポー型ファイターの宿命とも言える相当数の被弾によってポイントを失ったが、3R後半から左ストレート、右ボディフック中心に、キレのある強打とコンビネーションで徐々に差をつけていった。確かに攻撃面では、技術・パワーとも6回戦以上のモノが感じられる。なお、次戦はタイに乗り込んでWBCのSバンタム級インタ王者&世界2位のナパーポン・キアットサクチョークチョイと対戦するとのこと。最近は西日本のノーランカー選手が積極的にタイ国遠征へ出かけていくが、無謀なミスマッチの報せを耳にする度に選手の心身が壊されないか心配してしまう。無事に帰って来れれば良い経験になるのは間違いないだろうが……
敗れた濱田は、距離を確保しながらタイミング良く右ストレートを再三ヒットさせて序盤戦を互角以上に戦ったが、徐々に地力の差を見せ付けられ、ダメージの蓄積もあって最後は明らかな劣勢に追い込まれた。相手の得意な接近戦・打撃戦に付き合ってしまったのが敗因か。自分のペースを守れれば6回戦でも通用するだろうが、その自分のペースを守れるかどうかがカギになるのだろう。