駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第8試合・フェザー級4回戦/●王田尚史[千里馬神戸](4R0分46秒KO)山本敏充[江坂]○

フェザー級2回戦。王田は1回戦シードで1勝(0KO)2敗1分、山本は平野英治[八尾]をKOで降して3勝(3KO)無敗の戦績。地力と戦績が直結し難いグリーンボーイでも、このレコードは出色。
山本は相手の豪快な強打に対し、足を使った守備と隙を突いた反撃を軸に至って冷静な試合運び。タイミングを見定めてキレのあるフック、アッパーを振るい、有効打を決められる時に決めていった。3Rにはフラッシュ気味のダウンを喫してヒヤリとさせたが、4Rには連打を見舞ってダウンを取り返し、間もなくしてTKOまで持っていくなど、戦績通りの決定力が光る。いよいよ能力開花の時来るか。課題を挙げるなら、タイミングを図る余り手数不足になるところ。ファイトスタイルの問題でもあるがジャッジ的には不利に働くだろう。
王田は打たれても打たれても戦意衰えず、豪快なフックで一時は劣勢を挽回したものの、攻守共に技術不足の感強く、結局は再び突き放されてしまった。ガードを固めては精度の甘い強打を振るう試合振りはボブ・サップばりで、観る者にとっては面白い存在も、競技的には「?」ではある。