ウェルター級中盤情勢

準決勝カード

• 若林豪[Ｇツダ]×丸野拓哉[守口東郷]
• 好川大智[大阪帝拳]×やんばる田中[六島]

情勢解説＆終盤展望

選手間の実力差が大きいメンバー構成ゆえ、ここまでは概ね順当な結果・内容となっている。大物食いが期待された未デビュー選手は、大いに健闘したが姿を消し、主力は前年度からの再挑戦組となる。
最有力候補は、やはり前年度準優勝の好川大智だろう。強烈なフックは準決勝以上でも有用な武器となるだろう。今期緒戦では、アマチュア経験豊富で韓国人選手のような荒々しい戦い振りの大原里史[金沢]に苦しめられたが、主導権を奪われながらも瞬間的に手数をまとめて際どいポイントアウト。次もこの調子では困るが、最悪のケースを経験した事がメンタル面でプラスに働けば……。
この好川と対戦するやんばる田中は、ガードを固めて相手の攻め疲れを誘う渋太い戦い方で緒戦を突破した。またこの戦法がスンナリと通用する相手とは思えないが、ディフェンスが確かなのは強み。混戦を展開させつつ、好川に隙を生じさせたい。
反対側のブロックでは、捨て身の左利きファイター・丸野拓哉が、豊富なキャリアと回転力を前面に、まだキャリア２戦目の若林豪相手に押し切り勝ちを果たす公算が高そうだ。但し、丸野はガードが低く、手足のスピードにも欠けるなど穴も多い。勝ち気な若林の猛攻を捌き損ねると、無残なKO負けを喫する可能性もあるだろう。