駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

スーパーバンタム級中盤情勢

準決勝カード

  • 木村友紀[明石]×石東正浩[Gツダ]
  • 谷弘樹[姫路木下]×中川将平[エディ]

情勢解説&終盤展望

開幕前から混戦模様のSバンタム級戦線だが、有力候補が実績上位から順番に消えて行くという波乱に次ぐ波乱。三浦太平[ウォズ]、その彼を降した安田定俊[尼崎亀谷]、そして4勝選手の内村翔也[金沢]などが武運に恵まれず敗退していった。そして来るべき終盤戦も、やはり小粒揃いの混戦模様となった。
まず1試合目の対戦は、2回戦で内村のアウトボックスを封じたディフェンス巧者の木村友紀と、テクニシャン佐藤裕樹[新日本大阪]を手数攻めで強引に押さえ込んだアグレッシブ・ファイター石東正浩の一戦。手数を雨霰と繰り出す石東の猛攻を木村が捌きつつ反撃のチャンスを窺う展開になろうが、木村は攻撃面でパワー、スピードに欠ける面があり、これまで通りの試合振りなら守勢一方に追い込まれる可能性が高い。
そして2試合目は、共に2回戦で凡戦気味の展開で苦しめられた選手同士の対戦。しかし試合で見せたパフォーマンスの中身では谷弘樹の方が、やや上という印象。4回戦並クラスの攻撃なら不発にさせるだけの守備力と、ポイントアウトを果たせるだけの手数・ハンドスピードを持っている。一方の中川将平は、対戦相手の不出来に助けられての勝利という感が強い。スタミナとスピードは西日本ベスト4としては明らかに物足りない水準で、何らかの奇策を用いねば総合力の差で勝負を持っていかれそうだ。