駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

ライト級中盤情勢

準決勝カード

  • 竹中聡[大鵬]×太田真行[大阪帝拳]
  • 森下裕己[新日本大阪]×徳永隼人[進光]

情勢解説&終盤展望

8人エントリー、そして1試合が中止となったため、まだ実施されたのは3試合。下馬評有利と思われた選手の内、竹中と太田は途中苦しむ場面を作らされながらも勝利を収めたが、ドン神玄[六島]はキャリアの浅さと拙守で1RKOの惨敗となった。現状は西日本代表を争うには頼りないレベルだが、各選手にはここからの上積みを期待したい。
昨年来のスランプから脱し、手堅いガードとキレ鋭いカウンターなどの“新兵器”も披露した竹中聡。6回戦級以上のスムーズで力強いワン・ツー・フックが冴えに冴えた昨春の頃のデキには未だ復調途上といったところだが、総合力とポテンシャルの高さが光る。
この竹中と対戦する太田真行は、圧力を掛けては力強いフック中心の連打を放つ戦法のパワーファイター。ガードが低くなる時間帯が目立ち、不器用な試合運びで格下相手にも勝手に攻めあぐむ傾向があるのは気になるが、3勝全てKO勝ちという決定力は魅力。
反対側のブロックでは、森下裕己が確実な技術面の進歩を窺わせている。散漫な印象があったディフェンスはガード中心に絞って手堅さを増し、攻撃面でも精度の粗さが消えて、ジャブ連打や右フックなど得意のパンチも出来上がって来た。次の試合でもソツ無く戦えるようなら西日本制覇も射程内に入って来るだろう。
徳永隼人は不戦勝でのベスト4進出。最新の実戦・昨年12月の試合の内容を見る限りでは、新人王戦で通用する地力を持っているかどうか微妙。この7ヶ月間に精進した中身が問われる準決勝となる。