駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第6試合・ミドル級8回戦/○鈴木哲也[進光](6R1分39秒TKO)ジョムボード・ドーク・プラモック[タイ国]●

A級1試合目は、今年2月に日本タイトル挑戦に失敗した鈴木哲也の再起戦。その鈴木の戦績は15勝(11KO)6敗で、現在ミドル級で日本4位OPBF10位のランキングを保持している。今宵の相手・ジョムボードはこの日が2度目の来日。今年5/28和歌山の初来日試合では6Rながら判定勝ちしており、安易に倒されるタイプのタイ人ではなさそうだ。
1R。ジョムボードはやや消極的で、散発的にワン・ツーを放つぐらい。鈴木はこの攻撃をほぼブロックし、ジャブ、ストレートでヒットを奪い確実に小差優勢。
2R。鈴木はタイ人相手にやや慎重過ぎる攻め。それでも消極的なジョムボード相手では若干の手数優勢で、ラウンド終盤には漸くジャブ、ストレートが当たり始めてヒット数でも差を作った。
3R。鈴木のサウスポー型からの右ジャブ、フックが上下に決まり始める。ジョムボードもタイ人選手にしては戦意の高い所を見せるが、鈴木は右ボディをクリーンヒットして効かせ、その後も圧力かけて連打を浴びせて一方的な展開に。
4R。鈴木が圧力をかけつつ右中心にヒットを集め、倒すチャンスを窺う展開。右フック、左アッパーなどクリーンヒット、有効打を奪うが、ジョムボードもクリンチ駆使して粘り、カウンターで抵抗する。
5R。鈴木が序盤から左アッパー、右ボディなどで攻勢。一方的展開だが、決定的な場面が作れず淡白な内容に終始。
6R。ラウンド序盤、鈴木がコーナーに詰めてフックをクリーンヒットして追い込むと、ジョムボードはクリンチに逃げるしかなく、再三の抱きつきの挙句に減点を喰う。鈴木、最後は強引な右スイングを豪快にクリーンヒットさせてダウンさせると、セコンドがタオルを投げる間もなくリングに飛び込んでTKO決着。
タイ人相手の再起戦で勝ちがノルマの鈴木、慎重に過ぎる試合運びでダルファイト気味の内容に陥りかけたが、最後は強引かつ豪快な一発KO。有り体に言って、ラストシーンだけが見所という試合だった。