第６試合・Ｓライト級４回戦／△松本亮人[大星]（判定０−１）林佑樹[タイガ]△

両者戦績は松本２勝(1KO)無敗、林は未勝利１敗。松本は５月のデビュー以来、連勝してこれが早くも３戦目。林は３月のグリーンツダ興行の前座でデビューするもTKO負けを喫している。
１Ｒ。松本はガードの巧さこそ相変わらずだが、単発の強打を狙い過ぎて手数の伴わない前進に終始してしまう。これでは採点基準上の“アグレッシブ”の要素を満たさない。一方の林は足を使いつつ、手数を松本のガードへ浴びせてゆく。双方ヒットは皆無に近いが、ジャッジ的には手数で勝った林のラウンドとなる。
２Ｒ。このラウンドも足を使って手数を松本のガード上へ浴びせる林が主導権を握る。松本はサウスポー相手がひどく苦手なのか、全く距離が合わない感じで、数少ない手数も空転してノーカウント扱いに。
３Ｒ。松本は漸く本格的な攻勢に出て林をロープに詰めていくが、それでもヒットは右ストレート２発のみと僅少。林も動き自体は鈍る事無く、手数をガードに浴びせてアグレッシブさをアピール。
４Ｒ。松本がラウンド序盤、フェイントからの右ストレートや左フックでヒットを奪い先制。やや動きの鈍った林に圧力をかけて手数でも優勢。だが懸命に手数を返して抵抗する林に対して気が焦ったか、松本はラウンド終盤にレスリング行為やタックルなどのラフプレーに出て減点寸前の場面を作ってミソを付けた。
公式判定は宮崎39-37[林支持]、半田38-38、野田38-38のマジョリティドロー。駒木の採点は「Ａ」「Ｂ」共に38-38イーブン。
ここまで２戦、将来性を感じさせる好内容で連勝していた松本だが、今日は全くポテンシャルを発揮できずに急ブレーキ。被弾を許さないまま拙劣な試合運びで２つのラウンドを失い、ドローに持ち込むのがやっと。サウスポーが苦手なのか、それとも相手をナメてかかった代償か、ともかくも大きく株を下げる結果となってしまった。
林は自分なりに力を発揮して、実質格上相手に堂々と健闘した。しかし相手の堅いガードを破れなかった辺りが地力の差。これだけ展開に恵まれて引き分けがやっと、というのでは悲しい。