駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第8試合・Sウェルター級4回戦/○宮地慶一[Gツダ](3R0分52秒KO)藤原直人[仲里ATSUMI]●

この試合は両者デビュー戦。
1R。スピード感に乏しい打撃戦。藤原が圧力かけて強打振るい攻勢仕掛けるがガード甘く、宮地のジャブを度々浴びてしまう。それでも藤原はラウンド終了直前に更なる攻勢を仕掛けてポイントを確保する。
2R。藤原が強打攻勢で、こちらもガードの甘い宮地にクリーンヒットを連発して圧倒。宮地もマウスピースを吐きながらも抵抗し、やはり守備の拙い藤原へ立ち向かうが勢いが弱弱しい。その後は藤原が再度攻勢に転じてKO寸前の場面もあった。
3R。藤原がこのラウンドも攻勢に出てロープに詰めて猛烈な攻撃を展開するが、ディフェンスへの意識が薄くなりガードが下がったところへ宮地の右ストレートが炸裂! これが大逆転のワンパンチKOとなって、藤原はリング上で昏倒。ボクシングの怖さを再確認させられた衝撃的シーン。
この階級の両者デビュー戦とはいえ、2人とも地力不足が目立つ内容に。藤原がパワーと回転力で押して優勢に立ったが、ガードの低さとブロッキング技術の未熟さが災いして逆転KO負けを喫した。今後の課題はとにかくディフェンスの強化と、それに合わせた攻撃パターンの再構成。
宮地は勝つには勝ったが、身体能力や技術全般はプロボクサーとして最低水準。この勝利に奢らず、次は逆転ではない勝ち方が出来るよう、地力強化に努めてもらいたい。