駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第4試合・ウェルター級契約ウェイト(65.0kg)4回戦/○大橋孝史[SFマキ](判定2−0)やんばる田中[六島]●

両者戦績は大橋2勝(1KO)無敗、田中1勝(0KO)2敗2分。大橋は今年3月にデビューし、7/2に2勝目を挙げた。田中は新人王戦で準決勝まで進出するも、好川大智[大阪帝拳]に完敗。今回が再起戦である。
1R。大橋はパワフルかつ豪快な強打を放つが、田中のガード固く明確なヒットは少ない。田中もやや大振り目立つが、ショートアッパーを上下に3発有効打して印象的な場面を作る。
2R。大橋が猛烈な勢いで強打、圧力で押していくが、田中のガードで9割方不発。それでも手数と攻勢点でリードするが、田中は要所要所の打ち合いで有効打を重ねて形勢微妙。
3R。大橋は右アッパーの有効打で主導権を掴むと、これを2発3発と重ねて優勢に立つ。田中もボディブロー中心に粘りこむが、大橋の手数と圧力に苦しめられて劣勢。
4R。田中はラウンド序盤にボディを効かせると、大橋は圧力任せの乱雑な攻撃となる。田中はロープを背負う展開ながらも手数では優勢。
公式判定は半田39-37、宮崎39-37、北村38-38の2−0で大橋。駒木の採点は「A」39-37「B」39-38で田中が優勢。「“アグレッシブ”&“リング・ジェネラルシップ”の大差優勢」と「“クリーンヒット”の小差以上優勢」の比較で際どい試合だったが、この日は大橋に勝ち運が巡って来た形。
大橋はパワーと圧力で豪快に攻め、ヒット数では劣勢も攻勢点で際どいラウンドを獲り切った形。これで3連勝となったが、戦績通りの実力の持ち主かと言えば……?
田中は“クリーンヒット”の要素では明確にリードしていたが、余りにも長い時間ロープを背負い過ぎたのが嫌気されたか。ドローならともかく彼にとっては少々可哀想な判定という気もする。