駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第7試合・Sフライ級契約ウェイト(51.8kg)6回戦/●森島隆司[SFマキ](判定0−3)橋本泰治[尼崎]○

ここからは6回戦。両者戦績は森島3勝(1KO)7敗2分、橋本5勝(1KO)1敗3分。森島は負けが込んだ戦績ながら、これまでの対戦相手は久高寛之[Gツダ]、奈須勇樹[Gツダ]、本田猛[尼崎]、松下泰士[ヨシヤマ]と、後にA級でも活躍中の選手がズラリと並ぶ。地力的には4回戦でも上位クラスで、今回は初の6回戦だが格負け感は無い。橋本は今年の新人王戦でフライ級準決勝まで進出するも、相性の差もあって完敗。今回は6回戦での再起となる。
1R。橋本がアグレッシブにジャブからストレート、フックと連打浴びせる手数攻め。森島のガードも固く、フック、アッパー中心に手数を返す場面もあったが守勢気味。全体的に観れば橋本の攻勢とジェネラルシップが目立つ。
2R。橋本の手数攻めが続く。森島も手数増やして奮闘も、その分守備が疎かになってジャブやフックを被弾。橋本の動きはやや大きいが、手数、ヒット数、主導権支配と多くの要素で優勢。
3R。このラウンドも橋本の手数攻勢が激しい。ジャブを森島のガードの間を割って連続ヒットさせるなど優勢明らか。森島は攻撃が場当たり的になってしまい苦しい。
4R。橋本主導のラウンドが続く。ダッキングを上手く使って自分のペースを離さない。攻守両面で優位に立ち、細かいヒットを多数浴びせる。森島も手数を出して反撃するが、ただ単に手を出しているだけ、という感じ。
5R。橋本の主導権は揺るがないが、このラウンドは淡々と流れて凡戦ムード。戦う二人の必死さは伝わるが……。形勢そのものは、手数と細かいヒット数で上回る橋本有利。
6R。橋本はラウンド序盤から手数を増やしてスタミナ豊富な所もアピール。相変わらずフックがオープンブローで決め手に欠けるが、森島を根負け状態に追い込んで堂々たるポイントアウト。
公式判定は北村60-54、野田60-55、原田59-55の3−0で橋本。駒木の採点は「A」「B」いずれも60-54で橋本。
橋本が6ラウンドに渡って休まず手数を出し続けて完勝。一度も主導権を手放さず、スタミナ豊富な所も見せつけた。ただ、オープンブロー癖は早く直さないと、このままでは8回戦に上がった時に頭打ちとなるだろう。
森島は全く自分のボクシングをさせてもらえず。相手との相性の悪さも目立ち、今日は攻撃も苦し紛れのものに終始した。