駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部・「拳王への道」(正拳ジム・金沢ジム共催)概要&雑感

夜の部は正拳ジムがプロデュースする若手主体の実験的興行「拳王への道」。今回は全9試合中6試合に選手を出場させた金沢ジムとの共同プロモートの形で実施された。
マッチメイクは、メインこそ8回戦が組まれたが、あとの8試合はIMPホールよりアゼリア大正が似合うようなレベルの4回戦ばかり。これではキャパ1000弱のハコは持て余してしまうのではないかと思われたが、ジムと出場選手の後援組織がフル回転したと見えて、会場は立錐の余地も無いような超満員。身内、関係者の動員でもここまでやれば立派なモノだ。
さて、正拳ジムの興行と言えば、ラウンドガールや英文アナウンスなどの大規模興行並の演出に予算と労力を費やしているのだが、今回は過去観戦した正拳ジム興行の中でも最も完成度が高かったのではないだろうか。特に今回から英文アナウンスを担当する事になった少年(日本人・変声期前の小学生?)が掘り出し物で、これが滑舌の良さも声量の豊かさも舞台度胸もプロ顔負けの逸材。第1試合前にはジミー・レノンJr.ばりの前口上をビシッと決めたのには唸らされた。次の興行ではこの子にタキシードを着せてリング上に上げてしまうのも面白いだろう。演出はやるなら徹底的に、である。