駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第1試合・Sフライ級4回戦/○樋口裕二郎[金沢](判定3−0)中水達也[井岡]●

戦績は樋口、中水とも未勝利1敗。樋口は6/11の、中水は昨年12月のデビュー戦以来のリング。
1R。両者細かくステップを踏みつつ打撃戦。共にフック、ストレートを大振りする雑な連打が目立つが、樋口の強打が中水の甘いガードを割ってヒットする。中水も手数は出ているが、数的に劣勢。
2R。クロスレンジの乱打戦中心の攻防。樋口がアッパーを突き上げて上下にヒットを集めて攻勢。中水はショートフックで応戦するが苦し紛れな印象。むしろ距離を開けてワン・ツーを狙った方が当たるようにも思えたが……
3R。密着しての乱打戦。ラウンド開始当初は中水も攻勢を強めるが、すぐに樋口がフック、アッパーを捻じ込んで手数と主導権争いで優位に立つ。細かいヒットも集めた樋口が小差ながら確実なリードを確保。
4R。膠着気味の近距離戦。ラウンド前半は決定打に欠ける展開ながら樋口が押し気味に進め、終盤にはショートアッパーで立て続けにヒットを浴びせていった。
公式判定は原田40-36、宮崎40-36、新井39-37の3−0で樋口。駒木の採点は「A」「B」共に40-36で樋口優勢。
いかにも未勝利同士の一戦という技巧に欠ける内容に終始してしまったが、パンチを「当てる」と「打つ」の差、そして相手の動きに合わせて試合を進めようとする意識の差がそのままスコアに表れて樋口の完勝。
中水は、攻撃は行き当たりばったりで腕を振り回すパンチ、守備面もただ腕を顔を前に置いただけのガードが中心。これではプロの試合では容易に勝たせてもらえないだろう。